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金融庁は、13日、公認会計士・監査法人制度の充実・強化を目的とする「公認会計士法等の一部を改正する法律案」を国会に提出したことを発表した。 これは、カネボウやライブドアの粉飾決算事件といった公認会計士監査をめぐる会計不祥事等を受け監査の適正性の確保を図ろうとするもので、「監査法人の品質管理・ガバナンス・ディスクロージャーの強化」、「監査人の独立性と地位の強化」、「監査法人等に対する監督・責任のあり方の見直し」、「その他」の4項目により概要が説明されている。 なお、この法律案は、今国会(第166回国会)で成立すると、2008年度から施行されることとなる。
監査法人が整備しなければならないこととされている業務管理体制については、業務の執行の適正を確保するための措置、業務の品質の管理の方針の策定及びその実施といった事項を含むものでなければならないこととする。
公認会計士でない者についても、特定社員として日本公認会計士協会の登録を受けた場合には、監査法人の社員となることができるものとする。
監査法人は、会計年度ごとに業務及び財産の状況に関する説明書類を作成し、事務所に備え置き公衆の縦覧に供しなければならないこととする。
公認会計士および監査法人は「独立した立場において業務を行わなければならない」旨を職責規定において規定する。
監査証明業務に関与した監査法人の社員が、退職後に被監査会社のみならずその親会社または連結子会社等の役員等に就任することを禁止する。
大規模監査法人において上場会社の監査を担当する主任会計士のローテーション・ルールについては、継続監査期間5年、インターバル期間5年を法定化する。
監査人が財務書類に重要な影響を及ぼす不正・違法行為を発見した場合であって、監査役等に通知するなど被監査会社の自主的な是正措置を促す手続きを踏んだ上でもなお適切な措置がとられないと認めるときは、当該事実に関する意見を内閣総理大臣に申し出なければならないこととする。
監査法人に対する行政処分の類型として、「業務管理体制の改善命令」および「違反行為に重大な責任を有すると認められる社員について、一定期間、当該監査法人の業務及び意思決定の全部又は一部に関与することの禁止命令」を追加する。 また、個人の公認会計士が著しく不当と認められる業務の運営を行った場合を、金融庁による必要な指示や処分の対象に追加する。
公認会計士および監査法人に対し、違反行為を適切に抑止する観点から、故意の場合には認定した虚偽証明期間に係る監査報酬額の1.5倍の課徴金を、相当の注意を怠った場合には認定した虚偽証明期間に係る監査報酬額の1倍の課徴金を賦課する。
一定の要件のもとに、社員が出資の価額を限度として債務を弁済する責任を負う有限責任形態の監査法人制度を導入する。
金融庁長官は、公認会計士または監査法人に対する報告徴収および立入検査の権限のうち、一定の事由により品質管理レビューの報告を行っていない場合において業務の運営の状況に関して行われるものについて、公認会計士・監査審査会に委任することとする。
外国会社等から提出される有価証券報告書等に係る監査証明業務を行う外国監査事務所(以下、「外国監査法人等」。)に内閣総理大臣への届出を義務付け、また外国監査法人等に対する必要な指示、報告徴収、立入検査といった権限を整備する。
監査法人における社員の競業禁止規制について、非監査証明業務に関しては、他の社員全員の同意を要件に解除を容認する。 また、監査法人の社員が大会社等から非監査証明業務により継続的な報酬を得ている場合には、監査法人が当該大会社等に対して監査証明業務を提供することを禁止する。
「公認会計士法等の一部を改正する法律案」は、2006年12月20日に公表された「公認会計士・監査法人制度の充実・強化についての報告(案)」に基づくものである。 しかし、「監査人の独立性を一層強化する観点から、例えば監査人の選任議案の決定権や監査報酬の決定権を監査役等に付与していくことが適当」とした「報告(案)」の検討は、会社法の改正を必要とすることもあり、今回の「法律案」に盛り込まれなかった。 言うまでもなく、公認会計士・監査法人制度の現状において、監査人の独立性の強化は「早急な整備」を必要とする重要課題である。 今後、監査人の独立性の強化について、関係省庁も含めより真剣に議論することが望まれる。
2006年12月22日:金融庁が公認会計士・監査法人制度の充実・強化についてを公表。
2008年04月20日:同時提供禁止業務で金融庁が監査法人を処分。
2008年04月10日:内部者取引につき金融庁が公認会計士を処分。
2008年04月03日:日本公認会計士協会による監査実施状況の調査結果(H18)。
2008年04月01日:ASBJが資産除去債務に関する会計基準を公表。
2008年03月28日:日本公認会計士協会が監査基準委員会報告書等の改正を公表(H20-1)。
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